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gifted ギフテッド

11月23日公開の『gifted ギフテッド』を観てきました!

 

とてつもなく素晴らしい愛を感じる映画でした

涙無しでは観ることができません。

 

あらすじ

生まれてすぐ母を亡くした7歳のメアリーが、叔父のフランクと小さな町で裕福ではないが幸せに暮らしていた。メアリーは他の子供達とは明らかに違う特別な才能を持っていた。フランクはその才能に気付きながらも普通の子供として普通の生活を送って欲しいと願っていた。そこにフランクの母であるエブリンが現れ、2人の幸せな生活が揺らぎ始める。メアリーの才能を伸ばす為に英才教育を施そうとするエブリンにフランクは普通の生活を送って欲しいと抗い続ける。フランクが抗うのには姉から託されたある秘密があった。

 

監督は『(500)日のサマー』『アメイジングスパイダーマン』のマーク・ウェブ。メアリーの叔父であるフランクを演じるのは『キャプテンアメリカ』のクリス・エバンスで、見事にメアリーに愛を注ぐ独身の中年男性を演じている。エブリン役のリンゼイ・ダンカンも自分の信念は強過ぎるが、家族への愛はしっかりと持っている母を見事に演じている。メアリーへ愛を持って接し、メアリーがどうあるべきかを考えてくれる近所に住む女性を演じたオクタビア・スペンサーも好演である。全体的に役者の演技が素晴らしく、どんどんのめり込んでしまう。

しかし!!!その中でもひときわ輝いていたのが、メアリー役のマッケンナ・グレイスである!!この子には脱帽である。

メアリーは周りの子供達とはレベルが違う高い知能を持っているせいで学校を馬鹿にしている生意気なところがある。演技が素晴らしく、天才的な子供というのは学校ではこうなってしまうのであろうと納得させられてしまう。しかし、ここからがすごい!天才で生意気な部分は失わずに、寂しがり屋なまだまだ子供な7歳の子供をしっかりと混ぜ込んでいる。脚本の素晴らしさもあるのは間違いないが、それにしてもうまい。クリス・エバンスとの掛け合いも息ぴったりで見事としか言いようがない。まだ観ていない人は是非マッケンナ・グレイスに注目して観て欲しい

 

↓ネタバレあり↓

この映画は子供との関わり方、育て方を観ている人に問い掛けていると思う。

子供が天才的な才能を持っていたらどうするだろうか?才能を伸ばそうと努力する親は少なくないはずである。エブリンも同じである。勘違いしやすいのが、エブリンは自分のためだけにメアリーに数学の難問を解かせようとしていたわけではない。誰も解けなかった難問を解く事がメアリーの幸せにも繋がると本気で思っていた。姉のダイアンの為にもなると。

この映画はエブリンよりもフランクの方が正しいという作りになっているが、果たして本当にそうなのだろうか。

姉のダイアンは幸せでは無かったが、それはあくまでエブリンがやり過ぎただけで、娘の才能を伸ばす事に対して全面的に反抗していたのかは微妙なところだ。

メアリーは数学が好きだった。難問を解くのも好きだった。だからエブリンの元で数学を極めて誰も解いたことのない難題を解く事はメアリーの幸せに繋がるかもしれない。繋がらないかもしれない。

そこで脚本家が出した答えが、フランクのように数学はやらせるけれども、数学だけではなくガールスカウトに入り友達と子供らしく遊ぶこともやらせるというものである。恐らく大きくなって数学の道に進むか進まないかもメアリー自身で決めさせるのであろう。

何が子供の為になるのかどうかは未来になってみなければ分からない。でもこの映画を観たならば、一度立ち止まって子供との関わり方を考えるべきだと思う。そういう機会を与えてくれる作品であった。

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